(11月はじめの連休のこと)

ヤーチャイカ』を観たいなあ。と思った時にはすでに、大阪でも神戸でも上映が終わってしまっていたので、京都へ行ってきたよ。ちょうど、(運よく!)、谷川俊太郎さんの舞台挨拶があるのを知って、(前売りはないとのことだったので、)早起きして並びました。映画館には上映2時間前くらいに着いたのだけど、一番先頭だった!それからすこーしずつ人が集まったのだけれど、思っていたほど人で溢れていなくて、わたしにとっては憧れの人物だったのにこんなものなの?と驚いた。
もう76歳のおじいちゃんなのに、はきはき話す姿や言葉からは、とてもそんな歳には思えなかった。映画は、写真映画という形態ではじめて観るものだったけれど、流れる時間がとてもやわらかで、音楽や言葉や映像が、こころにすうっと入ってきた。背筋がぴんとなって、わたしの中に漂う汚い気持ちが少し、流れ出た気がした。
舞台挨拶の最後に「二十億光年の孤独」を朗読してくれて、感動した。もしかしたら、と思って持ってきていた『夜のミッキーマウス』(お気に入りの詩集)にもサインしてもらったの!!とてもうれしかった一日。

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次の日はともだちの誘いでまた京都に行ったのだけど、はじめて行った建仁寺が素敵だった。ふたつの庭に挟まれた畳の部屋がとても気に入って、庭や建築の仕事をしているともだち三人が庭を研究(エライ!)しているあいだ、わたしはその部屋で、風と庭と畳の感覚を楽しんだ。

帰り道、庭の仕事の人に「建仁寺すごくよかった!」と言ったら、ふーんて顔をされたので、「もっといいとこ知ってるなら教えてよ。」と聞いたら、「大徳寺高桐院と大河内山荘。」との回答だったので、いつか訪れてみたいと思います。
この日は、一保堂のワークショップでお茶を入れたりもして、平らかな一日だった。