恋人に電話をした。うじうじと不満のようなことを言ってしまった。なんとなく、もうだめなのかもしれないと思った。離れてしまってまだ一ヶ月も経っていないのに。メールや電話に期待せず、週に一回の手紙(わたしが個人的に決めたことで彼はどれくらいのペースで書いてくれるのか謎)にだけ全神経を集中させたい。そして、毎日彼のことばかり考えてしまうのを止めにしたい。未来のことをもっと真剣に考えたい。
いやな予感はずっとあって、それが現実になりそうな気がしてただただこわい。彼は「ごめんなさい。」としか言わなかった。そして、「これからのぼくを見ててください。」と言った。おなじ言葉は、8月にも聞いたけれど、その言葉は、もう、あの頃とはまったく違った色と形に見えた。わたしは、妄想癖がある。でも、だからこそ、敏感に些細な変化も見逃さないような気がする。もっと鈍感ならよかった。