また、小さな揺らぎ。
消えて泡になってなくなってしまいたい。存在も感情も、すべてがぱちんとはじけて、目に見えないくらいの小さな粒になればいいのに。彼がわたしを好きでいてくれることはちゃんと感じ取れているのに、「もっと」確実で絶対的なものを求めてしまう。彼は、わたしとよく似ていて、自分の価値を認めることのできない人間だ。だから、自分が恋人でいいのかという不安がいつもあるのだと言っていた。そんな彼から、わたしの求める、「絶対的なもの」を感じ取ることは不可能だとわかっている。でも、求めてしまう。わたしと似ている彼の気持ちは、痛いくらいわかっているのに、頭ではわかっているつもりなのに、「もっと」「絶対的なもの」を求めてしまう。不安や揺らぎが何度も胸を去来する。
ぱちんとはじけてしまいたい。今すぐに。