今日は『ずっとあなたを愛してる』
今まで特に意識したことがなかったけれど、フランス映画、すきなのかもしれないと思った。典型的なフランス映画がどういうものかよくわからないけれど、わたしの観てきたフランス映画は、静かで美しく、叙情的なものが多かった。これもそう。日本人のわたしにも違和感なく、すっと心に入ってくる。
映画は、息子を殺害した罪で刑務所にいた女性の出所後の話だったのだけれど、戸惑いや優しさが丁寧に描写されていると思った。すきだったシーンは、子どもが小さな声で絵本を読むところ。それから、エンドロールの曲もすきだった。Barbaraの『Dis, quand reviendras-tu ?』1962年の曲だとあとからしったよ。だからとても有名なのかも。英語とは全く違うフランス語の音の響き。そこから香り立つような切なさに、胸が震えた。
原詞と訳詞
また、映画中に他のことをいろいろ考えていたのだけれど、人ってほんとうに違うなということ。それは性格的なもの以上に、生きてきた過程や経験によるような気がした。重い病気をした人、親が音楽家であった人、会社を立ち上げた人、外国を放浪した人、青春時代を友だちと過ごさなかった人、エトセトラ。最近は、少し話をしたらだいたい、おなじ目線でものを見れる人か、話の通じる人か、わかるようになった。今いちばん苦手なのは自信家の男の子。自信に満ち満ちている女の子は、まだだいじょうぶなのに、なぜか男の子になると、こわい。異性且つ性格が真逆という、理解不能の二乗のようなものだからかもしれない。