月がとてもきれい
と、彼にメールをした。返事、こないかもしれないと思ったけれど、すぐに返ってきて安心する。会わない愛が存在するのかわからないけれど、わたしは今でもなお、彼への気持ちがぶれずに息づいている。自分でもびっくりしているのだけど、大学生の頃だいすきで、たぶん、一生だいすきだ。と思った人のことを上書きできてしまうくらい、今は、彼への気持ちで心が満ちている。
執着なのかもしれない。わたしの気持ちや頭は新しいことしか記憶できないくらいばかなのかもしれない。他の男子を見ていないからかもしれない。思い出が美化されているのかもしれない。ーいろんな仮定をしてみても、結局それは意味のないことで、わたしにとって、誰かを愛おしく思うことは、コントロールも予測も、不能なものなのだ。
恋するために生まれた、という江國さんと辻さんの対談集のタイトル(読んだことないのだけれど)が、この頃何度も、胸を過る。
春は狂気。