桜が咲いていたので思わずメールしてしまった。そういうことを話したいと思うのは、やっぱり他の誰でもなく、彼なのだ。
「それってアーモンドの花じゃないの?」とか「日本は冬と春を行ったり来たり。」というようなメールを3往復。なにも期待しなければ、穏やかな気持ちでいられる。送ったメールに返事がくるという、ただそれだけで少し安心した。変わってしまった人の過去を、ああだったのに。と振り返るのはやめたい。真っ白な気持ちで彼を見れば、わたしはきっと、傷つかないだろう。