メールが届いた。どうでもいい内容だったけど、うれしかった。返事を少し考えたけれど、明日にしようと思い、頁を閉じた。
消えない妄想がある。忘れたふりをしても、心のどこかにいつもそれは居座っていて、不意に顔を出す。そして健全な心を蝕む。猜疑心と嫉妬心でひたひたになる。
「君がいちばん大切に思う人は誰?」
聞きたくても聞けない台詞を胸の奥に押しやる。