金曜日、チキンの丸焼きとカプレーゼと生ハムにポルトワイン(この間ポルトガルで購入したもの)を用意して、彼の家でふたりパーティーした。キャンドルを10個くらい灯して、その柔らかな光の中で食事をした。しあわせな夕食だった。
食事の後、ベッドにふたりで横たわり、ぽつりぽつりと話をした。「君のことが好きすぎて、抱き合っているだけじゃ物足りない。ふたりとも液体になって混ぜ合わせて、そこからふたりの人間を作りたい感じ。そうしたら、どちらにもわたしと君とが存在していて、いつも一緒にいられる。」とかわたしが言うと、「そうなりたい僕も。」と彼が答える。わたしが彼に対する不安・揺らぎについて話をしたら、彼はちゃんと、ひとつひとつその不安を解消してくれた。「面倒臭い女でごめんね。」と彼に言うと、「小さな揺らぎでもきちんと話ができるということは、僕たちにとってとてもいいことだと思う。そうやって、付き合いっていうのは深まっていくんじゃないの?お互いがわかりきっていると思っていることでも、実はちゃんと伝わっていないこともあるだろうし、そういうのを伝えて確認作業をすることはぜんぜん悪いことじゃないよ。○○さん(私の名)が不安に思うことがあるならいつでも言ってほしい。」というようなことを言われる。涙が出そうだった。
暗闇の中、「泣いてるの?」と彼がわたしに問いかける。「泣いてないよ。」と答えたわたしの目から、涙の粒が零れた。揺らぎや不安が完全に消え去ったわけではないけれど、真摯な態度で向き合ってくれる彼をとても好きだと思った。
首に腕を絡ませて抱きついて「すき」と言った。ありったけの愛を込めて。「僕も大すきです」いつものように彼が呼応した。
日曜日に街にある美術館に行く約束をした。
しあわせな週末。ゆめみたい。