今日は『サヨナライツカ』
観賞後、一日中愛について考えた日の真夜中、みたいな精神状態に陥った。
ふたりの女の人(沓子と光子)がどちらもしあわせでないから切ない。ほんとうに。それから、どちらもちゃんとしあわせにできてない、豊みたいな男の人いやだなと思ったけれど、男の人は本能的にそういうものなのかもしれないので、やだやだとも言ってられなくて、なんかもう遣る瀬無さでいっぱいになった。
「言いたいことはたくさんあるけど傷つけたくない」「傷つけてよ」のところと、サヨナライツカ、の詩が気に入った。それから、さいごに空港でぐるぐるカメラがまわるシーンがすきだった。西島さんがほんとうにセクシーで何度もどきりとした。中山美穂も美しかった。
賛否両論あるのは鑑賞前から知っていた。でも、映画を観て納得できた。これは、観た人の恋愛観や思い出が大きく影響するんだと思う。アバターのようなファンタジーとはちがって、受ける側の心に委ねるところが大きい。登場人物たちの誰の気持ちもわからないようなら、きっと、否定的に思うだろう。だって、ふたりは我侭でひとりは耐え忍ぶ。理性で考えたらみんな間違ってる。でも愛って、本能的で本人にしかわからない壮大なファンタジーなのだから。だからこういうものだと、わたしは思っている。