はじめてずる休みしてしまった。朝目覚めたときから、布団から抜け出せないと直感的に思った。このままずっとこの部屋でひとりきりで過ごしたい、そう思った。こんなふうな感覚はひさしぶりだった。数年前、一年近く、毎日がこんな状態だった。なにもしたくなくて、ただ布団に包まって、一日が過ぎ去るのを息を潜めて待った。そんな自分を持て余し、泣いてばかりいた。死にたい、死ねばいい、とずっと思っていたのに、死ぬこともできず、ただ恐怖とともに生きるしかなかった。
「わたしじゃない人と付き合ったほうがいいと思う。」
「じゃあ○○さんよりいい人紹介してくれるの?」
「わたしよりいい人たくさん知ってるけど、
もう恋人いたり結婚してるから無理かも…。」
「紹介なんてできないでしょ?」
「…うん。」
「だからこれでいいんだよ。」
布団に包まりながら、そんなことを思い出した。