クラスメイトの女子たちと飲みに行く(また!)。barを2軒はしごしたあと、踊りに行こうというので(また!)、その前に帰った。今日は恋人の家に寄らないでまっすぐ帰ろうと思っていたのに、飲んでしまうとそんな意思はすぐに弾けてしまった。彼と一緒にいたいという気持ちだけに支配される。
恋人のベッドで、彼の隣に横たわりながら、「わたしのどこが好きか言ってほしい。」と言うと、「ぜんぶ。」と彼が答えた。「そんな誰にでも言える言葉はいやなの。」と違う言葉を求めると、「かわいいところ。」と言うので、「その言葉も誰にだって言える。わたしだけの意味がほしい。」と我侭を言った。どんな言葉でも、ただ自分である意味がほしかった。少し間があって、「声と話し方がすき。」と言われる。意外な答えでびっくりしたけれど、その言葉で少し気持ちが落ち着いた。彼の愛はじゅうぶん感じているのに、『もっと』を求めてしまう。